NETFLIXの最強人事戦略を読んだ

巷で話題(?)のNETFLIXの最強人事戦略を読みました。

普段は100ページくらい読むと一旦積んでおいて、他の積読書を消化することが多いのですが、この本は一気に読み切りました。
(自分にしては珍しい)

Amazonの内容紹介で、

  • すべてのポストに優秀な人材を採用する
  • 業界トップレベルの給料を払う
  • 有給休暇は廃止(従業員の裁量で休む)
  • これからの業務に適さない人には退職してもらう
  • 人事考課制度は時間と労力のムダ

なんて書かれていて中々過激だなーって思って読み始めましたが、

中身を読んでいくと、NETFLIXという会社が色々な壁にぶち当たり破壊しながら上記内容に辿り着いたということがよく判り、
読み終わった後は、「まぁ、こうなるわな」と思わさせてくれます。
NETFLIXで仕事をしてみたくなった)

読んでて思うことが多かったので書いておきます。

最大のインセンティブについて

日本でもストックオプションを与えるとかありますが、これをインセンティブとは捉えてないです。

優秀な人と働けることを最大のインセンティブに置いてます。
一昨年までの自分なら、んなバカな!?それもあるけど、お金の方が重要!
と思ったわけですが、困らない程度の給料をもらっている現在では、「その通り」だなーと思います。

優秀な人と一緒に働く、それがタスクを振ってくれる人だと経験値が一気に上がるというのは、
自分自身過去に何度か経験があります。

大概知らないことが突然降って来るので物凄く大変ですが、
知らないことを実用レベルまで落とし込む時間を与えてくれることに他ならないので、なかなか刺激的です。
(思うようにアウトプットが出ないと物凄く焦るけど・・・)

年度計画は無駄

1年間の予算や、従業員も目標を立てたりしますが、これが無駄だと言ってます。
最初に立てた予定がそのままいくことなんて自分自身経験したことないので、ほんとコレ・・・って思いながら見てました。

今の会社は自社サービスメインなので、自分たちでコントロールできるものが多いので、従業員レベルの目標がぶれることはあまりないですが、
前職では案件ありきの目標を立てさせられた(最初は立てなかったけど、そうしろって命令された)結果、
色々あってその案件が消えて、目標どうするの?みたいなことにはよくなってましたし、これが物凄くストレスだった。

まぁ今も今で、評価時期になったら目標を形式的にクリアしに行ったりはするので、無駄だと思うことに変わりないです。

外部研修の無駄

外部研修を受けさせるくらいなら、自社のビジネスモデルを叩き込んだ方が有意義だ、ということを言っていて、これまたその通りだと思うなど。

これは自分の会社でもやれば?って思った。

自分の経験上、会社が用意した研修で受動的な心理で受けに行ったものが役に立った試しはないです。

会社が用意する研修でも、公募制みたいに能動的にやりたい人が受けにいくスタイルなら良いと思うし、実際役に立ちました。

徹底的に正直である

ポジティブもネガティブも正直にフィードバックをする。
ネガティブフィードバックはなかなかしんどいけど、企業全体がそういう空気なら問題ないっぽい。
(とはいえ、入りたての人には最初の試練らしいです)

日本でやってホントにそうなのかは判らないけど、
ダメな部分を取り繕っておくよりも、言って改善を促した方が良いということを言っています。

アメリカだと、業績不振者は訳も分からない間に解雇されることが多いけど、そうなる前に出来ていない部分を伝えて改善を促すことを善しとしてます。
かなり優しいな、と思った。

ちなみに私はかなり正直者なので、割と思ったことを言いますが他意はないです。

今のチームでは優秀でも他のチームでは優秀でないかもしれない

ここでは優秀な人でも他に行ったら落第するかもしれない。
それは、他のチームでは落第点を貰っても、うちのチームに来たら優秀な人かもしれないので、一面だけを見て判断をしてはいけないと言っています。

・・・あまりできてないかも・・・気を付けよう。

NETFLIXの良いところは合わなかった人間について、他の会社を紹介・推薦状を書いたりしているところ。
これは優秀な人にも同じことをしているらしい。

私が会社を出て新しいチャレンジをしたくなったときは、誰か推薦状を書いてください。
(主に自社の人)

採用するときは半年後のチームに必要な人材を採用する

持ってなかった視点。
足りないから、で採りがち。。

一番まずいのは、既存のチームが未来のチームに成長することを期待すること。
成長する場合もあるが、それは必要なことを誰かが持っているチームで、持っていないチームはそこには至らないので外から連れてくる。

と言っている。

自分たちにできないことを外のトッププレイヤーやってもらうという、すごく合理的なやり方。

これは本文中でも書かれてるけど、採用に強いパイプラインがないとできないですねー。

円満退社のすゝめ

Netflixの場合、どんなに優秀な人でも退職リスクはあるらしい。

この場合、能力的な問題での退職ではなく、組織が変化する上で雇用継続を続けるのが困難になったため解雇するとのこと。

これは他社に活躍の場を求めた方が、活躍できて幸せになるとのことで、
対象者とよく話合って双方納得するまで話し合うっぽい。

個の時代、どう生きていくかアドバイスするなら

常に柔軟性を保ち、新しいスキルを学び、新しい機会を検討し、折あるごとに新しい課題に挑戦して新鮮な気持ちで自分を伸ばしながら働けるようにしよう。」

だそうです。

自分の身を守れるのは自分だけなので、当たり前と言えば当たり前だなー。

こういうことですね。

NETFLIXを卒業した人たちのその後

大概の人たちはNETFLIXに恨みはないらしく、
新しいオフィスにNETFLIXの精神を適応しようとしているらしいです。

勿論恨みを持ってる人も居るみたいですがそれは小数らしい。

終わりに

あまり書きすぎるとアレなので、中身が気になった人は買ってみてください。

他の人も仰られていますが、リーダー職以上は必読だと思いました。

自らの事業形態をぶっ壊しながら躍進を進めるの凄すぎるけど、やれそうな内容も十分あると思うので、NETFLIXみたいな会社が増えると嬉しいなーと思ったのでした。

NETFLIXの最強人事戦略 自由と責任の文化を築く

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